ブラック企業は本当にブラックなのか。
3月27日 安倍首相は参院予算委員会で企業名を好評すると発表した。
ブラック企業とは何か。
挙げたらきりがないが大まかに言うと、
①有名な大企業に多い
②時間外労働が多い
③職種は多岐に渡る
である。
すなわち、職種は全てに当てはまるのだ。
今回、ブラック企業と云われる企業側からこの問題を考えてみようと思う。
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あなたの給料はどこから来るのだろうか。
会社からである。会社から支払われる。
では、会社のお金はどこから来るのだろうか。
それはお客さんからである。
お客さんが支払ってくれたお金が会社のお金になる。
お客さんから頂いたお金-費用=利益
あなたが頂いた給料は、お客さんから頂いたお金なのだ。
まず、利益に注目する。
お客さんから頂いたお金から、あなたの給料を含む費用を引いて利益が出る。
利益は会社の存続の為のお金である。
会社が赤字になった時のためのお金である。
ここであなたに質問する。
お客さんから頂くお金が少なかったら、あなたはどうするだろうか?
例えば今までは、
お客さんから頂いたお金 - 費用 = 利益
100 - 80 = 20
だった。
今回は、
お客さんから頂いたお金 - 費用 = 利益
60 - 80 = ▲20
である。
このままでは赤字である。
何か減らさないといけない。減らせるのは費用しかない。
費用に注目してみる。
費用の中身
給料 (30)
コピー用紙、筆記用具などの雑費 (20)
水道光熱費 (20)
その他の費用 (10)
あなたに質問する。
あなただったら費用の何を減らすか。減らす量は20だ。
まず、その他の費用を減らす ▲10
残りは10だ。
次に雑費を減らす。 ▲5
これ以上雑費は減らせない。
残りはあなたの給料しかない。▲5
これで利益が赤字にならなくて済んだ。
今度はお客さんから頂いたお金に注目して欲しい。
お客さんから頂いたお金 - 費用 = 利益
60 - 60 = 0
お客さんから頂いたお金が100→60になった。
このままでは利益がない。何とかして、利益を出さないといけない。
あなたに質問する。あなただったらどうするだろうか?
お客さんの単価を上げる。
とう上げるか。広告、新商品を出す。
これで、お客さんから頂いたお金が+5増えた。
お客さんから頂いたお金 - 費用 = 利益
65 - 60 = 5
一見するとこれで良いと思うが、そうはいかない。
ここで考えなければいけないのが、
「会社は誰のものか」ということだ。
会社は株主のものである。
では、株主は何を求めているのか。
それは、安定した配当と上がり続ける株価だ。
これをふまえてみる。
今回の利益は+5である。
今までの利益は20だった。株主は何を思うか。
「配当は大丈夫?株価は大丈夫?」
株主が不安を感じれば感じるほど、より不安を感じるのが社長である。
あまりにも株主に不安を与えると株主総会で社長退任を迫られるかもしれないからだ。
社長が不安になればなるほど、役員も不安になる。
社長からの指示で、役員の交代になるかもしれないからだ。
社長も役員も何とかしたいと思う、とすると考えるのはお客さんから頂くお金を「100にしなければならない」という考えだ。
ではどうするか?
商品を売るのは誰か。コンピューターがするのか?違う。人間が売る。
接客はコンピューターがするのか?違う。人間が接客する。
結果、"従業員が売らなければならなくなる"。
では、売上を上げるには何人必要か。
たくさんの人が居れば、たくさんのお客さんを接客できる。
結果、"残業、休み返上で働かざるを得ない"。
もう一度、給料に注目しよう。
休み返上で上げた売上は+5だった。
しかしながら、残業代(割増1.5倍)+休日出勤(割増1.5倍)で給料は+6になった。
増やした売上+5 - 給料+6 = ▲1
これでは会社としては何のために働いて貰ったのかわからない。
果たして、会社は給料(+6)分を支払うだろうか。
何だかんだ理由をつけて払わないだろう。
あなたに考えて欲しいことがある。
あなたが社長だったらどうしますか?
小さい頃から遊ばずに塾へ行き、大学は一流大学に入学。
大学の成績で上位クラスに入り、それによって一流企業に就職できた。
会社では、同僚を突き放し成績を上げ出世コースに。
やっと社長になったあなた。あなたは自分の実力で社長の座を射止めたのだ。
そんなあなたが、社長から外されるかもしれないとしたらどうしますか?
赤字にならないように従業員をリストラするのですか?
人をモノ扱いにしてリストラするのですか?
従業員を休み無しで働かせるのですか?
あなたが社長をやめても、次の社長がリストラするかもしれません。それでいいのですか?
真剣に考えてみてください。
ブラック企業は本当にブラックなのか。
ホワイト企業は本当にホワイトなのか。